update:2016.09.27
【アドボカシー・マーケティングとは】
アドボカシー・マーケティングは、山岡隆志氏が研究する
企業コミュニケーション手法だ。
企業コミュニケーション手法だ。
山岡氏によると、アドボカシー・マーケティングとは、顧客に
とっての最善を徹底的に追求して、顧客との信頼関係を作ることで、
生涯顧客を増やしてゆくという考え方だという。
とっての最善を徹底的に追求して、顧客との信頼関係を作ることで、
生涯顧客を増やしてゆくという考え方だという。
山岡氏は、宣伝会議誌上(2008年11月号)で、こうコメントしている。
「顧客が選ぶのは、信頼できる自分のためになる情報。膨大な情報の中で、
顧客は、真実を見抜く目を持ち始めています。キャッチーなコピーや目を
惹く映像といった小手先のテクニックは、押し付けがましく嘘っぽいと
敬遠され、逆効果になりかねない」。
顧客は、真実を見抜く目を持ち始めています。キャッチーなコピーや目を
惹く映像といった小手先のテクニックは、押し付けがましく嘘っぽいと
敬遠され、逆効果になりかねない」。
だから徹底的に顧客視点に立つ。顧客が困っていることに耳を傾け、
お手伝いをするという姿勢を貫く。
お手伝いをするという姿勢を貫く。
【マーケティングの進化】
アドボカシー・マーケティングは、顧客の信頼を獲得することによって、
成長する考え方であるが、顧客を大事にするという考え方は、新しいものではない。
成長する考え方であるが、顧客を大事にするという考え方は、新しいものではない。
マーケティングにより以下の言葉は、一般的に使われるようになったと思う。
「顧客を囲い込み」「ターゲティング」「狙い撃ち」・・・・
以前にソフトブレーンの創始者の宋前会長が、「日本のマーケティングは、
囲いこみや、ターゲティングというような言葉を使っていて、まるで顧客が
雀やメダカを追っているみたいだ。」とテレビの取材で言っていた言葉を思い出した。
囲いこみや、ターゲティングというような言葉を使っていて、まるで顧客が
雀やメダカを追っているみたいだ。」とテレビの取材で言っていた言葉を思い出した。
商品やサービスを売る先の人を人と意識していない。きっと、その風潮が
一般的になってきたのかもしれない。
一般的になってきたのかもしれない。
【マーケティングとプライバシー】
マーケティングでは、対象者を母集団から探し出して、広告を投下する。
母集団を探す際にも「年齢」「社会属性」や「趣味」「嗜好」をベースに
より対象者にあった広告やコミュニケーションを提供する。
母集団を探す際にも「年齢」「社会属性」や「趣味」「嗜好」をベースに
より対象者にあった広告やコミュニケーションを提供する。
コミュニケーションの受け手は人間なのに、コミュニケーションを発信
する企業は、機械的な処理をしてしまうことがある。
する企業は、機械的な処理をしてしまうことがある。
コミュニケーションを受ける人にとっては、しばしばプライバシーの
懸念を感じることになる。
懸念を感じることになる。
消費者は、企業にどのような情報を持たれていて、どのように処理されているか
を知ることができない。ダイエット食品を購入したら、企業からは
「太っていることに悩んでいる消費者」と管理されている可能性もあるし、
その情報が外部と共有されていないかどうか不安にもなる。
を知ることができない。ダイエット食品を購入したら、企業からは
「太っていることに悩んでいる消費者」と管理されている可能性もあるし、
その情報が外部と共有されていないかどうか不安にもなる。
消費者は、広告により無数の情報を受け取る。その情報は、マーケティング手法に
よりセグメントされていることについては認識することがない。そして、企業から
のDM等によって、自分の情報が管理され、利用されていることを知ることになる。
よりセグメントされていることについては認識することがない。そして、企業から
のDM等によって、自分の情報が管理され、利用されていることを知ることになる。
【信頼獲得のためのプライバシーステートメント】
消費者への情報開示は、信頼獲得のために必要だ。
しかし、どんな広告プロモーションによって、集客したかということを消費者
に伝えるのは、現実的ではない。それは、業界誌で発表れば良いことだ。
に伝えるのは、現実的ではない。それは、業界誌で発表れば良いことだ。
消費者には、関わりを持つことになる個人情報を収集する際に個人情報の
利用目的を顧客目線で説明することができる。
利用目的を顧客目線で説明することができる。
個人情報保護方針やプライバシーポリシーは、ほとんどのウエブサイトで
掲出する文化ができてきた。しかし、個人情報保護方針は、方針であって、
各論の説明になっていない。
掲出する文化ができてきた。しかし、個人情報保護方針は、方針であって、
各論の説明になっていない。
「個人情報を大事なものと考えて適切に取扱っています」という言葉ひとつでも、
大事だったらどう扱うのかは、企業によっても異なるし、消費者はイメージすることができない。
大事だったらどう扱うのかは、企業によっても異なるし、消費者はイメージすることができない。
なかには、
・「個人情報保護法を遵守しています。」
・「JISQ15001に準拠しています。」
・「経済産業省ガイドラインを遵守しています」
・「プライバシーマークの認定を受けています」
等の記載をすることがあるが、上記については、消費者に分かりやすく
情報開示されているものではない。
情報開示されているものではない。
理解するには、消費者が自ら情報をどこかから集めて、固い文章を
読み取らなければ理解することができない。
読み取らなければ理解することができない。
アドボカシー・マーケティングでいう、消費者の目線にたつことを考えると、
これらの個人情報保護方針は、その努力が足りない。
これらの個人情報保護方針は、その努力が足りない。
【どうすればいいのか?】
プライバシー・ステートメント(個人情報保護の声明)では、
消費者に分かるように具体的に記載をすることができる。
消費者目線で、集めた個人情報の利用目的を説明できる。
消費者に分かるように具体的に記載をすることができる。
消費者目線で、集めた個人情報の利用目的を説明できる。
マーケティングの対象は、一人の人であることを意識した場合、
個人情報の取扱については、同意のもとに行われるべきで、
いつでも確認できるプライバシーステートメントは効果的だ。
個人情報の取扱については、同意のもとに行われるべきで、
いつでも確認できるプライバシーステートメントは効果的だ。
顧客の維持を考えると、個人情報を預かることは有効な手段だ、
そして、ウエブサイトや店頭等において、個人情報の取得が
マーケティングの最初のゴールと考えるならば、その際に
個人情報を提供しやすい環境を考えることも効率化の点でも有効だ。
そして、ウエブサイトや店頭等において、個人情報の取得が
マーケティングの最初のゴールと考えるならば、その際に
個人情報を提供しやすい環境を考えることも効率化の点でも有効だ。
プライバシーステートメントは、個人情報保護についての
マニュフェストと同じ、信頼感を獲得するために活用して
いただきたいものだと思う。
マニュフェストと同じ、信頼感を獲得するために活用して
いただきたいものだと思う。